【物件探しの基礎】セットバックに注意しよう!【建築規制】
今回は、不動産を購入するとき、必ず耳にするであろうセットバックについてです。
- セットバックとは?
- どんな場面で問題になるの?
- 補償は勿論、ありません!
- セットバック費用はいくらくらい?
- 再建築したい場合、抜け道はあるの?
- 固定資産税、うっかりしてると・・・
- セットバックあり物件に当たったら
セットバックとは?
土地の前を走る道路が狭い(4m未満)と、土地を一部利用できなくなる、という規制です。
通常、道幅は4m以上ないといけません。ところが建設時期によっては、道路の幅がこれより狭いところがあるのです。かといって無理矢理収容するわけにもいかないので、
「次建物を建設するときには、道幅に足りない分(図では道路端から1m)を提供してね」というわけです。
どんな場面で問題になるの?
建物を建て直す場合です。今建っている家にそのまま住むのであれば、すぐに問題になることはありませんが、将来的に条例などで何らかの対応を余儀なくされることもないわけではありません。
あとは、土地を更地にして売る場合に、売主がセットバック費用を負担しないとなかなか買い手がつかない、ということもあります。
補償は勿論、ありません!
残念ながら、収奪(!?)される土地について国からの補償金はありません。無償提供です。
セットバック費用はいくらくらい?
セットバックする場合、土地や地域により差はありますが、費用としてざっくり40万円前後と覚悟しておけば間違いないと思います。
境界線が確定していない場合には、境界確定測量が必要となるため、さらに30万円ほど上乗せといったところでしょうか。
これに道路舗装費用として1㎡/5,000円程と、舗装用の重機に5万円前後がかかります。
市町村によっては協力金の支給があるので、この場合はいくらか負担が軽減されます。
再建築したい場合、抜け道はあるの?
有名なのは、立て替えの時に家の周りの「塀」だけは古いままにしておく方法です。
そして工事完了検査後に、塀を建て直すのです。これはガイコウ工事をしていなければ、セットバックが必要な「再建築」に該たらない、とするのが慣行になっているからのようです。
なので、いつ規制が強化されるか分かりません。
固定資産税、うっかりしてると・・・
しゃーなしセットバックすれば、固定資産税はもちろん自動的に計算して減額して・・・くれません!こちらから市役所に非課税の申し込みをしなければいけません。
もちろん、地積測量図などが必要です。
セットバックあり物件に当たったら
不動産業や不動産投資家でも無い限り、「セットバック要」「セットバック有」等の記載がある物件には、手を出さない方が無難だと僕は思います。